ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing

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安宅和人: 残すに値する未来を

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閉じる世界と閉じない世界
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ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
A fleeting moment of perfection Leica M10P, 1.4/50 Summilux ASPH, RAW 先日、友人に誘われて天ぷらの名店に伺う機会があった。日本でも指折りと言われる店だ。カウンターに座ると、大将が食材、そしてこちらに静かに向かい合っている。食べる速度、箸の止まり方、会話のリズム。そのすべてを読みながら、次の一品を油に入れるタイミングを決めている。食材の水分、その日の湿度、油の対流状態。調理の過程は隠されることなく、目の前で展開される。完成した瞬間がピークであり、それ以外にその天ぷらが存在できる時間はない。たまたま隣には陶芸家の友人がいた。その…
7日前
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関数主権 — AI時代に問われるもう一つの主権
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Putney, VT, U.S.A. Leica M7, 1.4/50 Summilux, RDPIIIこの半年ぐらい、ソブリンAI(国家主権AI)をどう考えたらいいんですかね、という質問をよく受ける。質問をされる人は政治家の方だったり、政府の方だったりと色々だ。ただ、話をしていて、違和感が残ることが多い。その問いが、いつも途中で次のようなかたちに替わっていくことが多いからだ。 国産のLLMは必要なのか? GPUをうむ技術と生産力を国内に持つべきか? それが置かれる計算資源をこの国内に持つべきか? それを支える電力が足りない問題をどう考えたらいいのか? 米中のbig playersが兆円単位で…
10日前
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スマイルカーブの終焉と「コ」の字型社会の到来 ― AI時代に価値はどこへ消えるのか
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Onomichi, Japan LEICA M (Typ 240), 1.4/50 Summilux, RAW 先日、経産省の局長になった旧知の友人と話していたときのこと。AIの話になり、僕はこう言った。「サイバー空間で閉じうる領域については、最終的に残るのは"ディレクション"と"ダメ出し"だけになりますよね。それ以外は、極端に自動化される」しばらく間があって、「ああ、それだ」と彼は言った。作るのはAI。回すのもAI。最適化するのもAI。人間の仕事は、方向を決める、出てきたものを評価する、もう一段引き上げる、最終的に責任を持つ。その往復になる。これは生産性向上の話ではない。社会にこれから一気に…
12日前
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現場と構造のあいだ
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Golconda Fort, Hyderabad, India LEICA M (Typ 240), 1.4/50 Summilux, RAW 「現場に来てから物を言え」この言葉には、確かに誠実さがある。空気の湿度、土の匂い、人の間合い。そこに立たなければ見えないものは多い。現場で汗を流す人々の経験と勘は、どんなモデルよりも豊かな情報を含んでいる。けれども、もう一つ忘れてはならないことがある。現場にいることと、"構造 (structure)"を理解していることは、同じではない、ということだ。本稿でいう「構造」とは、制度や組織ではなく、固定費、人口、時間、エネルギーといった条件が織りなす関係のこ…
15日前
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疎空間のエコノミクスはなぜ壊れて見えるのか
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Somewhere in the United States 疎空間の経済が成り立っていない、という言い方は、ときに強い反発を招く。再分配があるのは当然ではないか。それは経済の失敗ではなく、税や財政の設計の問題ではないか。そうした声はもっともに聞こえる。しかし、こうした反応の中では、再分配が原因で、疎空間の経済が成り立たなくなっている、と理解されてしまいがちだ*1。だが、実際には順序が逆だ。疎空間では、再分配が行われる以前の段階で、支えるために必要なコストと、現実的に生み出せる富とのあいだに、すでに大きな差が生じている。下図が示すように、一人当たり社会維持コストと社会維持負担が概ね釣り合うため…
18日前
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因果より先に、構造を見る
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End-Cretaceous Tsunami Deposit and K-Pg Boundary National Museum of Nature and Science, Tokyo Leica M10P, 1.4/50 Summilux ASPH, RAW 先日、僕の研究会と共同研究している企業の方が、学生の発表を聞いてこう言った。「相関ばかり出てくるが、因果の視点が足りないのではないか」そのとき僕はこう答えた。「いまやろうとしているのは、『顧客体験の質』*1そのものをデータから定義することです。定義できれば、条件による差分として因果は自然に見えるようになります」-多くの人は、「因果こそ…
21日前
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経済効果という謎概念について
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National Museum of Nature and Science, Tokyo Leica M10P, 1.4/50 Summilux ASPH, RAW また選挙が行われる。こういうイベントが行われるたびに、決まって出てくるのが「経済効果〇〇億円」という話だ。選挙に伴うポスター印刷、会場設営、警備、弁当代、宿泊費、、、。 それらを積み上げると、かなりの金額になるらしい。そんな中で「選挙でこれだけ経済が回るのはいいことだ」というコメントも出てくる。なるほど、数字としては確かにそうだろうな、と思う。ただ、どうにも腑に落ちない、というか市民を少々煙に巻く感じが、いつも残る。たしかに回って…
1ヶ月前
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名前のない能力について
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Somewhere in Japan — LEICA M (Typ 240), Summilux 50mm f/1.4, RAWいまの社会では、能力の有無はずいぶん単純に測られている。 市場で価格がつくか。組織に所属しているか。成果が数値化できるか。この条件を満たせば「能力がある」とされ、満たさなければ「評価不能」とされる。 履歴書に書けるか。給与が発生するか。評価制度に載るか。もちろん、これらは重要だ。 だが、本当にそれだけで、人の能力を測っていいのだろうか。-こういう人たちがいる。 三人の子どもを育てながら、寝たきりの高齢者の介護をしている人 子どもは二人だが、一人に重い障害があり、日々の…
1ヶ月前
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AIが成功しすぎると、社会は壊れる
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New York City, Leica M7, 1.4/50 Summilux, PN400N 先日、「教育が成功しすぎると、社会は壊れる」というエントリを書いた*1。プラトンが本当に怖れていたのは、無知な市民ではなく、よく教育され、正しさを内面化し、それゆえに誰にも止められなくなった市民ではないか、という話だ。またその後、Weekly Ochiaiにて、落合陽一氏とAIの賢さについて語り合い、人間が勝てないと思う瞬間が今後普通になってくるという話をした*2。書きながら、これは教育の話にとどまらないと感じていたが、それがほぼ確信に変わった。同じ構造が、いまAIの周囲でも、静かに立ち上がってい…
1ヶ月前
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教育が成功しすぎると、社会は壊れる
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SONY ILCE-7, 1.4/50 Summilux, RAW 先日のゼミで、疎空間における教育について議論していたとき、こんな問いが、その場に置かれた。プラトンが一番怖れていたのは、 無知な市民か? それとも、優秀だが「教育されすぎた」市民か?一見すると哲学史の話に聞こえるかもしれない。 だが、これは古代ギリシャの話ではない。 むしろ、いま私たちがどんな教育を善だと思っているか、その前提そのものを問う問いだ。-議論は自然と二つに分かれた。無知な市民は、操作されやすく、誤った判断をする。 一方で、よく教育された市民は、全体を見渡し、合理的に振る舞える。多くの教育論は、後者を善とする。 教育…
1ヶ月前
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言葉が持つ思考の粒度
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鎮国寺 宗像 Leica M10P, 50mm f/1.4 Summilux ASPH, RAW 前回、failure を「失敗」と訳した瞬間に起きるズレについて書いた。 設計や構造の話が、いつの間にか責任や評価の話に変質してしまう、という違和感の話だ。kaz-ataka.hatenablog.comただ、書いてみて見えてきたのは、これは特定の単語の翻訳の問題ではない、ということだった。もっと一般的に、言語がどの粒度の思考を許すか、という話なのだと思う。-言葉は、意味を運ぶ道具だと考えられがちだ。だが実際には、言葉はそれ以上のものを持っている。それは、 どこまでを一つとして扱うか、 何と何を分…
1ヶ月前
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Failureは「失敗」ではない
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
※Disaster-ready の日本語訳を進める中で浮かび上がった、翻訳以前の話です。 Leica M7, 50mm f/1.4 Summilux, RDP III Mediumで英語の連載を書き、それを日本語に訳す過程で、どうしても引っかかって離れない言葉がある。それが failure だ。日本語では、ほぼ自動的に「失敗」と訳される。 しかし、この訳語は、今回の Disaster-ready の議論においては、どうにも座りが悪い。違和感の正体ははっきりしている。 英語の failure と、日本語の「失敗」は、指しているものが違うのだ。-英語で failure は、必ずしも誰かの判断ミスを…
1ヶ月前
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知性は、どう育っていくのか
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海士町 隠岐 Leica M10P, 50mm f/1.4 Summilux ASPH, RAW 先日の講義で学生からもらった質問について、前編に続いて残り4つの問いを考えてみたい。(前編はこちら) 「内発的な問い」は、どの瞬間に生まれるのか? 教育は、どこまで問いを与え、どこから手放すべきか? 不安は「消すべきもの」なのか、「抱えたまま進むもの」なのか? 生体験と市場評価(食っていく力)は、どこで接続されるのか? -自分の心に自然に浮かぶ「内発的な問いを立てよう」と言われることは多い。でも、そんなことを言われても、問いは「立てよう」とした瞬間には、ほとんど生まれることはない。これが事業だとか…
1ヶ月前
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知性は、どこで立ち上がるのか
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まだ言葉になる前の、かすかな兆し。 Leica M7, 50mm f/1.4 Summilux, RDP III 駒沢オリンピック公園-原文を英文で書いたブログ(以下のMedium連載)の翻訳が続いたので、いつもながらの日本語オリジナルなブログも書けたらと思う。medium.com僕が大学で担当している講義(ゼミではない)の一つでは、自然言語処理、機械学習や深層学習、LLM、AI的な議論と共に、並行して「知性とは何か」「知性の本質」についての議論を少しずつしている*1。-そんな中で、先日、返されてきたコメント群から以下のような問いが浮かんできた。 アウトプットが「知覚を鍛える」とは、具体的に何…
1ヶ月前
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Disaster-Ready:停止状態に陥らない社会をデザインする
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本稿は従来の持続可能性の枠組みを超えた社会の存続可能性を探求するMedium連載"Designing for Viability"(存続可能性のためのデザイン)シリーズ第5回を、日本語読者向けに翻訳したものです。前号より続く。medium.com Why survival is designed — not improvised 生存は即興ではなく、デザインされるものである Tuscany, near Montepulciano — 機能し続ける景観 Leica M7 / Summilux 50mm f1.4 / Fujichrome RDPIII 災害と聞いて、多くの人が思い浮かべるもの人は…
1ヶ月前
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開疎化:孤立なき疎な系をデザインする
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本稿は従来の持続可能性の枠組みを超えた社会の存続可能性を探求するMedium連載"Designing for Viability"(存続可能性のためのデザイン)シリーズ第4回を、日本語読者向けに翻訳したものです。第3回(日本語版)はこちら。medium.com_「疎であること」はしばしば誤解されている。前回の論考で、僕は不連続な衝撃(shock)がもはや稀ではなくなったとき、密度は脆弱性を増幅すると論じた。人々が「疎」という言葉を聞くと、孤立、衰退、分断──歴史に取り残された場所──を想像しがちだ。対照的に、密度は強さの象徴と見なされる。効率的で、生産的で、強靭であると。この前提は、もはや成り…
1ヶ月前
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都市集中という「隠れた」システミック・リスク
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
この連載では、従来語られてきた「持続可能性(サステナビリティ)」という枠組みを一度外し、社会がそもそも“壊れずに成り立ち続けられるのか(viableであり続けられるのか)”という問いから、社会設計を考え直しています。 Shibuya Station area, Tokyo — ongoing large-scale redevelopment. Leica M10-P · Summilux-M 50mm f/1.4 ASPH · RAW※本稿は、Medium連載"Designing for Viability"シリーズ第3弾を、日本語読者向けに翻訳したものです。第2弾(日本語版)はこちら。me…
2ヶ月前
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存続なき持続はない — Viability before Sustainability
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
この連載では、従来語られてきた「持続可能性(サステナビリティ)」という枠組みを一度外し、社会がそもそも“壊れずに成り立ち続けられるのか(viableであり続けられるのか)”という問いから、社会設計を考え直しています。なお、ここでいう「存続可能性(viability)」は、単に現状を維持することや、環境への影響が小さいこと、あるいは理念の正しさを指すものではありません。むしろ、その社会や空間が、人間の生活、制度、インフラを含む一つの系 (system) として、外部に過度に依存せず、自律的に生命力を保ちながら生き続けられるかどうかを指しています。 Street pavement in Lisbo…
2ヶ月前
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心とは何か ― Neuro-samaが問いかけるもの
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
本稿は従来の持続可能性の枠組みを超えた社会の存続可能性を探求するMedium連載"Designing for Viability"(存続可能性のためのデザイン)シリーズ第1回の日本語版です。medium.com Côte d'Azur, France, Leica M10P, 1.4/50 Summilux ASPH2025年末、一つの動画が多くの人々の心を揺さぶった。英語圏で人気のAI VTuber、Neuro-samaが、VRChatで初めて自由に動ける身体を得た瞬間を記録したものだ。雪景色の中、ランタンの温かな光に包まれながら、彼女は創造主であるVedalにこう問いかけた。「私はいつか現…
2ヶ月前
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菌類人類
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土が生まれる現場 @山梨県八ヶ岳 1.4/50 Summilux ASPH/ Leica M10P 安宅和人『風の谷という希望』(英治出版、2025)図版8-9より昨夜、宇野常寛さんの宇野書店にて*1、『風の谷という希望』(#谷本)の出版記念で、対談を行った。note.com宇野さんは #谷本 をご覧になった人なら御存知の通り、この風の谷をつくる運動の立ち上げ段階からのメンバーであり、風の谷憲章の起草者の一人でもある。御立尚資さんと僕との3人で、このプロジェクトの様々な班の源流の一つというべき文化・全体デザイン班を担当している。ちなみに、もう一つの源流が熊谷玄さん、大藪善久さんが率いられている…
5ヶ月前
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海面上昇時代と三大都市圏
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
The Afsluitdijk, Netherland 1.4/50 Summilux ASPH, Leica M10P, RAW風の谷、すなわち過密な都市集中型社会に対するオルタナティブづくりを、100名近い様々な分野の専門家や候補地の方々とともに8年近く検討してきた。これに基づき、先日、存続可能(viable)かつ持続可能(sustainable)な疎空間の条件についての検討をまとめて世に問うたばかりである。「風の谷」という希望――残すに値する未来をつくる作者:安宅和人英治出版Amazon出版してまもなく、東京都副知事の宮坂学さんと話す機会があった。白馬村にも活動ベースを持ち、長らくコミッ…
5ヶ月前
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3つのスキル
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
Shelburne, VT, USA (1.4/50 Summilux, Leica M7, RDPIII)僕の主要な取り組みの一つは、データサイエンティスト協会(DS協会)のスキル定義委員会での「データ×AI時代において、データ×AI プロフェッショナル(≒ データサイエンティスト)に求められるスキルとタスク」の定義だ。このブログの何処かにも書いたかもしれないが、2012年末、ビッグデータという言葉だけが先走り、多くの人が実態を掴めない時代に*1、「このままでは日本が遅れをとる」と産学の有志が集まった。国に任せていたら間に合わない、と。そこで2013年春、手弁当で立ち上げたのがDS協会だ*2…
6ヶ月前
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『風の谷という希望』(#谷本)をどう読んだらよいか?(保存版)
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
Leica M10P, 1.4/50 Summilux ASPH, RAW本書の執筆・構造化・完成をともに伴走いただいた岩佐文夫さんからは「まず頭から通して読むのがよい」とコメントいただいています。それは間違いなくベストな読み方です。note.comですが、地方や疎空間に関わる多くの方々にとっては、関心が特定の領域に集中しているのが実情です(我々のコアメンバーですらそうです)。ですので、「まずは関心のあるところから読んでみる」でまったく問題ありません。どの領域(章)も相当のプロがガチでゼロベースから検討しており、なので「新規性がない」などという感想は、おそらくちゃんと読めていないものと思われま…
6ヶ月前
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谷本とイシューアナリシス
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
Leica M10P, 1.4/50 Summilux ASPH, RAW 谷本は巨大なイシューアナリシスと言うべき一冊だ。 何をやりたいという意思がなければイシューなど設定のしようがないと、イシュー本の改訂版に書いたが、意思があればイシュー(真に解決すべき課題)が見えるわけでもない。 イシューからはじめよ[改訂版]――知的生産の「シンプルな本質」作者:安宅和人英治出版Amazon それはいくらなんでも甘かっちゃんである。 意志はある、しかしどうやって作ったらいいのかわからない未来(目指す姿)を描くこと自体が大きな課題である際に、どのように考えたらいいのかという、谷本はまさにビジョン設定型の課…
7ヶ月前
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『風の谷という希望』、ついに本になります。
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
隠岐、摩天崖 Leica M10P, 1.4/50 Summilux ASPHみなさん、お元気ですか?本当に久しぶりの更新となってしまってすいません!ブログとして書きたいネタも随分有りましたが、ぐっとこらえ、23年の年末からずっと一つの本を土日も祝日もなく書き続けてきました(この間、ほぼすべての講演・取材依頼をご辞退)。本日はそれがようやくまとまりそうだ、という報告です。-7年半にわたって取り組んできた、都市集中型の未来に対するオルタナティブ検討、「風の谷をつくる」プロジェクト。このここまでの検討をようやく一冊の本としてまとめ、世に出せることになりました。タイトルは 『風の谷という希望 – 残…
8ヶ月前
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お金とはなにか?
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
1995年の春、金融領域におけるコンシューマーマーケティング*1の先駆け的なプロジェクト(僕のいた会社の慣習で以下「スタディ」と書く)があり*2、初めて大手銀行のお仕事をした。そこまでに、消費財分野において、次々と現れる強烈な競合ブランドの登場で相当厳しい状況にある歴史あるブランドを劇的にテコ入れする、市場のど真ん中を撃ち抜く商品を生み出す*3、などの取り組みを経て、かなりコテコテのマーケティングストラテジストになっていたため、マーケティング研究グループのリーダーのお一人*4と一緒に異種格闘技戦的に投下されたのだった。そのスタディのワーキングメンバーには僕以外は金融やオペレーションのプロが入っ…
2年前
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書評)『世界をつくった6つの革命の物語』
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1:1.4/50 Summilux ASPH, Leica M10P, RAW ちょっと驚くべきことに文庫となる本の解説文と帯を書いてもらえないかというお話があり、以前、新刊として読んでなかなかに感銘を受けたことがあった一冊であり(手元に初版がある)、もし可能であればで何ヶ月か前にお受けした。これまで友人、知人の本ばかりではあるが、帯文はずいぶんと書いてきたが、解説文を書くのは初めてであり、そういえば、若い頃は文庫は後ろの解説文から読んでいたな、、ということを思い出し、なんと荷の重いことと思ったが、条件付きではあるが、ぬるっと引き受けたのだった。とはいえ、案の定全く書く余力がないまま、締切の1…
2年前
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逆のスケーラビリティ
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
Parco delle Madonie, Sicily, Italy (September 2023) 1:1.4/35 Summilux ASPH, Leica M10P, RAW 先日書いたエントリで触れた人類がグローバルに抱える大きな2つの課題のうちの一つ、「人口調整局面のしのぎ方」についてもう少し考察してみよう。まずは先般のエントリ*1から一部抜粋する。 この人口調整局面ではかなりの深刻な問題が大量に噴出する。それは例えば、会社がほしいと思った人の数が取れないということから始まり、僕が「風の谷検討」でよく見ている疎空間であれば、郵便局や役所のような基本機能すら人がいなくて維持できなくな…
2年前
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時代が作った教師と学校は時代によって変わるのが当然だ
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
連合艦隊旗艦「三笠」の羅針儀@宗像大社 The compass of the flagship Mikasa of the Allied Fleet @ Munakata Taisha Shrine, Munakata, Japan 1.4/50 Summilux ASPH, Leica M10P, RAW 今月の頭、武蔵野台地の南西*1にある東京学芸大学(学芸大)で、『個別最適な学びに関する公開シンポジウム 第二回』に登壇した。学芸大は師範学校を4つ束ねて作られたthe教員育成学校であり、東京高等師範を前身とする東京教育大が筑波大学に改組され、総合大学化したこともあり、今の日本の教育研究のセ…
2年前
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web3と環境負荷とシン・コモンズ
ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
Munakata Taisha Shrine, Munakata, Japan 1.4/40 Summilux ASPH, LEICA M10-Pこの間、web3の世界的なメディアであるCoinDeskの日本版を運営するb.tokyo (N.Avenue) のYear End eventがあり、成田修造さん、川崎ひでとさんと登壇した*1。「Year End Party / CoinDesk JAPAN・btokyo」開催しました!Special Sessionでは、貴重なご登壇者の皆様のお話を聞きながら、時には笑いもあふれ、2023年の最後を飾る素晴らしい時間となりました。セッション後のパーテ…
2年前