ナゾロジー
https://nazology.kusuguru.co.jp
身近に潜む科学現象から、ちょっと難しい最先端の研究まで、その原理や面白さを分かりやすく伝えられるようにニュースを発信していきます。最新の科学技術やおもしろ実験、不思議な生き物を通して、もう一度、皆さんの心にナゾを解き明かす「ワクワクの火」を灯したいと思っています。
フィード

恋人たちは「性的同意」を予想以上に正確に読み取っていたと判明――1650日分のセックス調査
ナゾロジー
カナダのトロント大学(U of T)や中国の成都医学院(CMC)で行われた研究によって、交際中のカップルが互いの「性的同意」――つまりセックスのあいだ相手がどう感じ、それをどう伝えていたかという生々しい感覚のやり取り――をどれくらい正しく読み取れているか調べたところ、男女とも相手の気持ちの上がり下がりを、かなり正確に追跡できていることがわかりました。 これまで性的同意はセックスの前段階が多く調べられてきましたが、今回の研究ではベッドの中のコミュニケーションに切り込んだという点で珍しいものです。 また従来は「男性は女性の気持ちを読み違えやすい」と考えられてきましたが、実際のカップルで答え合わせをしてみると、男女で正確さの値そのものに差がないことも確認されました。 どうして恋人同士はベッドの中で相手を正確に読み取れるのでしょうか? 研究内容の詳細は2026年2月14日に『Sex Roles』…
10時間前

寝たきりだった女性、一度の点滴で「元気になった」と判明――3つの難病が同時に寛解
1
ナゾロジー
ドイツのエアランゲン大学病院(UKER)に、47歳の女性がやって来たときのことを、主治医のファビアン・ミュラー医師はこう振り返っています。 「私たちが彼女に会ったとき、彼女は重篤で、寝たきりだった」。 この女性は10年以上前から次々と現れた三つの病気を、同時に抱えて生きてきました。 どれも、自分の免疫が自分自身を攻撃してしまう「自己免疫疾患」と呼ばれる種類のものです。 彼女はすでに9種類の治療法を試し尽くしていて、どれひとつとして効きませんでした。 平均して毎日1パック、悪化期には1日3パックもの輸血を受けなければ生きていけず、それでいて血が固まりすぎて危険な血栓を起こすおそれもあり、血をサラサラにする薬を手放せない。 貧血と血栓という、普通なら同時に起きるはずのない矛盾した問題が彼女の体の中で同居していました。 そこで医師たちは、がん治療のために開発された「CAR-T療法」という最新技…
13時間前

2000年前の「子供のミイラ」をスキャンした結果ーー胸の上に「謎の物体」を発見
ナゾロジー
今から約2000年前に亡くなったひとりの少年。 その体はミイラとなり、長い年月を経てヨーロッパの博物館に保管されてきました。 しかし、その正体を知るための記録は、第二次世界大戦の戦火によって失われてしまいます。 名前も出身も、どんな人生を送ったのかも分からないまま、ただ「子どものミイラ」として眠り続けていたのです。 ところが最新の医療技術によって、この少年の体に再び光が当てられました。 ポーランドのヴロツワフ大学(University of Wrocław)の研究チームは、CTスキャンとX線を用いてミイラの内部を詳細に調査。 その結果、思いもよらない発見が報告されたのです。 それは少年の胸の上に置かれていた「正体不明の物体」の存在でした。 研究の詳細は2026年2月18日付で学術誌『Digital Applications in Archaeology and Cultural Heri…
14時間前

1100万年前に絶滅したはずの齧歯類ーーラオスの森で生き残っていた
ナゾロジー
1100万年前に絶滅したと思われてたい齧歯(げっし)類のネズミ。 しかし彼らは今もなお、ラオスのジャングルで生き残っていたのです。 この驚くべき発見の物語は、2005年に始まりました。 研究者らが、ラオスで発見した見慣れないネズミを新しい科・属・種に属する新種として記載。 「ラオスイワネズミ(Laonastes aenigmamus)」という学名も付けられました。 ところが後の調査で、そのネズミの正体は1100万年前に絶滅したはずの古代系統「ディアトミス科」の唯一の生存種であることが判明したのです。
19時間前

装着者の動きを誘導できる「AIスーツ」を開発
ナゾロジー
旅行先の見知らぬホテルで、見たことのない窓のレバーに手を伸ばす。 押すのか、引くのか、それとも回すのか。迷ったその瞬間、あなたの指と手首がわずかに動き、正しい操作へと導かれる。 まるで隣に教えてくれる人が立っているかのように。 しかしそこにいるのは人間ではなく、AIです。 アメリカ・シカゴ大学(University of Chicago)の研究チームは、電気筋刺激(EMS)とマルチモーダルAIを組み合わたAIスーツを開発しました。 装着者の筋肉をリアルタイムで誘導して、未知の作業をその場で体の動きとして支援するのです。 この研究は2026年4月3日付でシカゴ大学の『プレスリリース』で紹介され、国際会議「ACM CHI 2026」でも注目を集めました。
19時間前

退屈で避けがちなテーマの雑談ーー実は「日々の満足度を高める」と判明
1
ナゾロジー
エレベーターで偶然に乗り合わせた人、コーヒーマシンの前に立つ同僚、イベント会場で隣になった見知らぬ人。 そんなとき、つい「話しかけてもつまらない会話になるだけかもしれない」と思い、沈黙を選んでしまうことはないでしょうか。 しかし、その判断はもったいないのかもしれません。 米ミシガン大学の研究チームはこのほど、「退屈だと思われがちな話題の雑談ほど、実際には予想以上に楽しめる」という意外な事実を明らかにしました。 「どうせつまらないだろうな」と思って避けているテーマは、実は日々の生活満足度を高めてくれるかもしれません。 研究の詳細は2026年の学術誌『Journal of Personality and Social Psychology』に掲載されています。
1日前

なぜ「AIを使う」従業員と「使わない」従業員がいるのか
1
ナゾロジー
職場でこんな光景を見たことはないでしょうか。 ある人は当たり前のようにAIを使い、メールや資料を素早く仕上げる一方で、別の人は「自分には必要ない」とほとんど使おうとしない。 実はこの“分断”は個人の性格の違いではなく、社会全体で起きている現象です。 米国の世論調査会社ギャラップ(Gallup)が2026年に行った大規模調査によると、仕事でAIを使う人は増えているものの、それでも多くの人はほとんど使っていないことがわかりました。 なぜ同じ職場で、ここまで認識が分かれるのでしょうか。
1日前

空間から粒子が出現する様子を初めて捉えた――真空のゆらぎから質量が生じる可能性
2
ナゾロジー
空っぽの部屋を想像してみてください。 家具も空気も光も、全部取り去った、完全な「無」の空間です。 ところが現代物理学は、ずっと奇妙なことを言い続けてきました。 完全な真空は、実は何もない場所ではない、と。 目に見えないほど短い時間のあいだに、粒子と反粒子のペアが”ポッ”と現れては、すぐに消えている。 真空とは、そんなちらちらと泡立つ場所なのだ、というのです。 これは誰かの思いつきではありません。 そう考えないと、この世界のさまざまな現象がうまく説明できないのです。 だから物理学者たちは長いあいだ、真空はそういうものだと信じてきました。 けれど、その”出現の瞬間”を実験で捉えた人は、これまで誰もいませんでした。 あまりに一瞬の出来事で、捕まえる手立てがなかったのです。 真空の底で起きているはずの出来事は、理論の計算式の中にだけ閃く、幻のような…
1日前

精子の質が「ピークを迎える季節」が明らかに
ナゾロジー
季節によって精子の質が変わることはあるのか? そんな素朴な疑問に、科学が一歩踏み込んだ答えを示しました。 カナダ・クイーンズ大学(Queen’s University at Kingston)らの国際研究チームは、デンマークとアメリカ・フロリダ州の精子ドナー1万5000人以上のデータを分析。 その結果、精子の質に明確な季節変動があることを報告しました。 それによると、精子の運動能力が最も高まるのは「夏」、逆に最も低くなるのは「冬」でした。 研究の詳細は2026年2月21日付で科学雑誌『Reproductive Biology and Endocrinology』に掲載されています。
2日前

月面に「139年に1度クラス」の巨大クレーターが誕生
1
ナゾロジー
夜空に浮かぶ月は静かで変化のない天体に見えますが、その表面では今もなお激しい出来事が起き続けています。 2024年の晩春、月面に直径約225メートルという巨大なクレーターが新たに形成されていたことが明らかになりました。 この発見は、アメリカの宇宙企業インテュイティブ・マシーンズ(Intuitive Machines)の研究チームによるもので、第57回月惑星科学会議(2026年)で報告されています。 今回のクレーターは、理論上「約139年に一度」しか起きない規模の衝突によるものであり、まさに極めて稀な現象でした。 しかもこのクレーターは、形成前と形成後の両方が高解像度で記録された、これまでにない貴重な事例でもあります。
2日前